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ライフイベント 2006年1月27日 23:38 投稿

 義父の墓参に行ってきた。来年は33回忌となるが、当たり前のことだが、私は写真の中の義父としか会ったことはない。

 夫の長谷川は1月生まれで、義父の命日は1月である。私は6月の夏至にこの世に送り出され、そして6月1日が父の命日である。『往々にして、子供の生まれた月に親はこの世とおさらばする』という話を聞いたことがあるが、私たち2人のケースから推察するとまんざら眉唾物の話でもないようだ(昔のように子だくさんであれば、そうなるのは当たり前であるのだが…)。
 人間が生活していく上でのライフイベンは様々なものがある。例えば、結婚・出産・入学・昇進などの喜ばしいできごともあるが、逆に、身近な人との別れや事故などの辛く悲しい経験もある。21世紀の今「うつ病」は10人に1人とも言われているが、ライフイベントがストレスとなって発病するケースもあると聞いている。だから、喜ばしいこと、例えば、会社での昇進が「うつ病」の引き金になることもあるのだ。こういった話を聞く度に、人間とは弱い動物なのだとつくづく思ってしまう。
 一般的に、両親にとって子供の誕生はうれしいライフイベントであり、また、親の死をみることは子供にとっては辛いライフイベントである。生と死は常に表裏一体の事象であることを思えば当然のことなのだが、人は往々にして「死」を忘れてしまっている。だが、驚いたことに、人は死を目の前に突きつけられた時、ほとんどの人は抑うつ状態となるが、そのまま「うつ病」へと罹患する人は少ないということだ。こういう話を聞くと、実は人間とは強い生き物だとも思えるのだが、死を引き受けたことで本来の生を取り戻したとも言えるのではないだろうか。
 だから、自分の誕生月に父が亡くなったことを、私は亡き父にとても感謝しているのだ。

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