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パウル・クレー展 2006年2月18日 23:41 投稿

 大丸ミュージアム(東京)で開催されている上記の催しに行ってきました。

 出不精の私たちのために、心優しい知人が招待券を2枚郵送してくれました。こんなことでもないと、なかなか外出しない私たちを気遣っていただきありがとうございます。
 さて、肝心の内容ですが、「パウル・クレー センター開設記念」という副題から推し量っていくと、このセンターへの会員募集も兼ねているようです。口悪く言ってしまえば、資金稼ぎということになるのでしょうが、とかく芸術というものを疎んじる傾向のある日本人が、抽象絵画の雄とも言えるクレーに興味を持ってくれるのはうれしいことでもあります。
 生のクレーの絵を見たのは初めてでしたが、アリジェリアで描いた色彩豊かな絵は鑑賞している私の気持ちまで高揚させ、また晩年の線画は心に迫るものがありました。「なにを描いたのではなく、何に見えるか」という境地にいたるまでの変遷を、60点だけの資料(多筆の彼にしては少ない資料でしたが)でそれなりに理解させてくれた展覧会だと感じています。今月の28日まで開催していますので興味のある方はご覧になってください。
 会場出口では、どこの展覧会でもあるようにミュージュアムショップになっていました。クレーの絵を印刷したTシャツ・絵はがき等販売していました。掛け軸になった絵も発見しましたが、これを茶会で使うのも一興かなと思ったりしましたが、さて、茶会の趣向はいかに?ですね。また、クレーは詩人のような表現で日記を記載していたのですが、その中の一文が印刷されていたものが目に留まりました。秀才や凡人には理解できない独自の世界を彼はもっていたようです。うろ覚えですが紹介しましょう。
《私の絵は普通の人には理解できないだろう。それは、これから生まれでようとしている人の世界、死んでしまった人の世界で絵を描いているからだ》
神様は、神の存在を誇示するような天才を、ほんのたまにですが、人間界に送り込んでくるようです。

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