由緒あるメリーゴーランド 2006年4月19日 23:46 投稿
練馬区最大のアミューズメントパークといえば「としまえん」です。こちらのメリーゴーランドは人間たちに笑顔を与えるべく1世紀もの長きに渡って働き続けている強者です。
桜が開花する4月上旬の1週間、今年も夕方4時から8時までそこは無料開放になりました。夜の遊園地という異空間で桜を観賞し、その木々の間からは、遊技に乗ってはしゃぐ子供たちの歓声やイルミネーションの輝きが降り注ぎ、春を待ちこがれていた人々の思いがほとばしるような、全く不思議な世界があります。その中でも、最も秀逸な世界を持ち続けるのが「エルドラド」という豪華な名称のメリーゴーランドだと、私は思っています。
1世紀もの間、人間を乗せて回り続けてきたこともさることながら、装飾の素晴らしさに感嘆しています。メリーゴーランドとは馬に跨がりそれが上下しながらクルクルと回転するものだと、かつての経験からそう考えていたのですが、それを覆すような豪華かつ優雅な遊技です。豚がいるのも、摩訶不思議ですが、馬車の座席はビロード張り、天井画も中世の匂いが漂うもので彩られ、エルドラドに足を踏み入れると、ここは日本?、という錯覚に陥るのは私だけではないでしょう。
作者はドイツ人ですが、100年もの間、遠い異国の地で一瞬の黄金郷を出現させてくれる遊技にも、堅牢なものを作るドイツ人気質が息づいているようです。