◀戻る

書庫 変な名前の家 日日是好日 茶の湯四方山話 点前勝手徒然帖 公共の茶室 四季のお点前 電脳世界

旧聞

-->

新着記事

最新コメント

 

立夏 2006年5月 6日 23:52 投稿

 24節気の一つである立夏、2006年は本日5月6日です。暦の上では今日から夏ということになります。

 茶の湯の世界でも、だいだいこの日を境に炉から風炉へと変わるようです。表千家7代家元である如心斎はこの時期の心持ちを「炉のあとは 一畳青し ほととぎす」という句で表現していますが、家元の稽古場は丸畳1枚を炉を切った箇所も含めて敷きますが、一般的には炉を切った箇所の大きさの畳をかぶせておく所が多いようですので、最初にこの句を紹介された時、ちょっと違和感を覚えた記憶があります。師匠はすかさず前出したことを話してくれましたので納得した次第です。庶民が茶の湯を嗜むには、それなりの工夫や創意が必要なのです。
 さて、本日届いた表千家会員雑誌「同門」の中にこんな記事がありましたので紹介しましょう。『最近は暦によって炉の開け閉めをしているが、かつては、元伯は〈風炉ハ四方山にかすミかかりたる時吉〉、古田織部は〈樅の若葉の出る比、風炉の茶湯よし〉といわれ、…』その昔、茶の湯を嗜む人たちの季節感が今以上に豊かであったことを示す言葉です。もっとも、それは茶の湯だけに限ったことではなく、例えば、お百姓が田植えの時期を山の残雪の形で判断することも、季節とともに生きている人間の知恵を感じないではいられません。茶の湯を知っているから季節を身近に感じるのではなく、日本人のDNAがそれを媒介にして目覚めたのではないかと、自分を振り返って思うのです。
 そう言えば〈八十八夜の別れ霜〉という言葉もありましたね。今年のそれは5月2日でしたが、今年の新茶の出来はいかがなものでしょうか?

▼ この記事へのコメント

 
 
 
--> <.html">