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お勧め本 2006年8月 6日 23:12 投稿

 おもいきり本を読めるのが夏休み、と思っているのは私くらいかしら?今でも読書は欠かせませんが、日がな一日何もしなくて良い、なんていう日は稀ですので、大作を集中して読むことができない自分としては『10代の頃の夏よ、もう一度』なんて思うことがあります。

06_08_06.jpg 読書三昧に明け暮れた10代の夏休み中に読破した大作はたくさんありますが、今となっては、その内容を確実に思い出すこともできないことが多く、再び挑戦をしたくなることもしばしばです。そして、それなりに齢を重ねた自身の読後の感想を、10代の頃と比較してみたくもなりますが、残念ながら感想文なるものを紙で残すことはしていませんでした。
 右に掲載した著書は、前出の内容とは逆のこと、すなわち、10代の自分に読ませたかった作品です。氏の著書を、10代の自分が読んだとしたら、どんな感想を持ったのか、と思うと、さてさて、10代という歴史を確かに刻んできた記憶があるにも関わらず、今と同じ感想を持ってしまうのかしら?なんて思う疑心暗鬼の自分を発見してしまうのです。
 さて、共有している時間や感受性に共感できていることを不思議に思い、後付けを読んだところ、氏は私と同年代であることを知りました。その著作は「西の魔女が死んだ」でしたが、それは、一昨年の夏に読んだ記憶があります。その後、図書館で氏の著書を借りたのですが、分類では「ヤングアダルト」や「子ども向け」の棚に置いてあるのですが、むしろ、成人した大人に読んでもらいたいと思っています。
 ここ最近の傾向として、児童文学というジャンルから素晴らしい作品が生まれてきているように感じています。梨木氏もその一人だと思っているのは、私一人ではないでしょう。子どもたちに指示される本とは、ストーリーテラーという言葉が示すように、子どもたちを飽きさせないように構成も筋もしっかりとしているのですから、大人が読んでも違和感はないはずですが、齢の分だけ、行間を読みすぎてしまう自分に気がついてしまった時、チックとした痛みとともに、人生の重みなるものを思ってしまうのです。

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