悦子庵 猫

　12月24日、世間ではクリスマスイブです。クリスチャンやそれ以外の方々もキリストの誕生日をお祝いしているようですが、我が家ではミニャの誕生日を祝います。本当にこの日に産まれたのかは、人間の私には知る由もありませんが、慌ただしい暮れですから、この日ならば絶対に忘れないだろうという飼い主の勝手な思い込みでもあります。

　彼女は8歳になりました。問題をたくさん抱えた猫ですので、よくぞ8歳まで生きてこれたなと思っています。野良猫だったら、とっくに天国へ行っているところでしたが、家猫になり、余生を送っています。余生などと言うと、ミニャに失礼なのですが、避妊をされ、その上、歯を全て抜くという、猫にはありえないような姿になった彼女にとって、今の生き方は余生としか言いようがありません。そうしてしまった理由はあるのですが、本来の野生を奪ってしまったことに、人間としての責任を感じています。ですから、終生、彼女の面倒をみることは人としての勤めだと思っています。
　歯が無いため、口がいつも笑っています。上の写真も微笑んだ顔になっていますね。締まりのない猫顔ですが、怖い顔にならず、えびす顔になってくれたことは飼い主としてはささやかな救いになっています。
　お誕生日、おめでとう、ミニャ。来年も再来年も生ある限り、この日のカメラに納まってください。