貴人のためのお点前 2002年6月15日 00:00 投稿
江岑棚を使った「台飾り」と「茶碗飾り」の稽古をさせていただきました。この2つも習事十三箇条になります。最初の台飾りは身分の高い人にお茶を差し上げる際にする点前で、茶椀を載せる台に「天目台」を用います。茶碗飾りは拝領物などの珍しい茶碗などを使う際にする点前です。一般的な平点前プラスアルファといった点前になりますし、どうも身分の高い人に出す茶、という考えは私は好きになれません。仏様にお出しする際に天目台を使うことはいっこう差し支えないと思っていますが、茶の世界に身分の上下を持ち込むことはどうも納得ができませんね。
天目台でお茶をいただくのは、かなり気を遣います。茶碗+台がつくのですから、どちらかが落ちそうで緊張しますね。身分の高い人、茶道の世界では貴人と呼ばれていますが、をやっているのも楽ではないようです。そういえば茶室にも「貴人口」というものがありますが、これは「にじり口」のように背をかがめて出入りする必要がないので、これについては楽ができます。