◀戻る

書庫 変な名前の家 日日是好日 茶の湯四方山話 点前勝手徒然帖 公共の茶室 四季のお点前 電脳世界

旧聞

-->

新着記事

最新コメント

 

影点前のこと 2002年4月20日 00:00 投稿

 4月も半ばを過ぎ、そろそろ炉も終わりに近づいてきました。今日は旅箪笥を使って「小習・茶筅飾り」(濃茶)と「棚上げ」(お薄で男子点前)の稽古をしてきました(本当は大壺の水指を使った稽古でしたが、来週も稽古があるので急遽変更になりました)。中身の濃い稽古となり、最近は集中力もついてきたのか、それなりに充実した点前ができたなと思えるようになりました。炭手前もいつかはそんな風に思える日がくるかもしれません。

 茶筅飾りとはおもしろい名称ですが、字面のままに理解していただくと良いでしょう。先ず茶筅を茶巾と共に水指の上に飾り、次に茶碗に茶入れを入れ茶杓を茶碗にのせ、その状態のまま、棚の前に飾ります。これが、点前の始まる前にしておく「影点前」となります。すなわちこういった盛りだくさんの準備をあらかじめしておくことが、この点前の面白さでもあるようです。

 さてこの影点前ですが、お客に見せない(見えない)準備を指します。見せないからといって手を抜くことはもちろんできませんので、所作についてはお客がいるときと同じようにします。 茶道は一見すると、非常に華やかな世界に思われがちですが、実は見えない部分での準備と日頃の鍛錬(修行)がとても重要です。人に対する細やかな心遣いはとても勉強になりますが、日常にそれを生かしていけるようになっているでしょうか?と問われると、まだまだ自信はありませんが、そうなれるよう心掛ける自分は認めてあげたいなと考えています。

 さて、来週は「大壺の水指」を使った点前をし、炉ともしばらくお別れになります。アッという間に、1年の3分の1が終わっていった事に気づきました。

▼ この記事へのコメント

 
 
 
--> <.html">