帛紗のような人になりたい!? 2001年9月 1日 00:00 投稿
今日は二百十日。2001年も3分の2近くを過ぎると、毎年の事ですが、今年はいったい何をしてきたのだろうかと自戒の念で一杯になります。
さて、今日の稽古は平水差しを使っての、濃茶と薄茶点前でした。先月は鉄瓶を使った点前でしたので、久しぶりに柄杓と蓋置きを使うと、新鮮な喜びがあるものです。
平水差しは夏に使います。直径は40センチほどで、高さは15センチくらいの口の大きなものですから、水がおおく見えることもその理由の一つになると思います。もちろん、これに使用する蓋は大きく、今回のそれは割蓋になっています。半月の蓋2枚を蝶番で止めてありますが、これを開けるときがちょっと緊張します。上手に扱わないと、水差しの中に「ドボン」と落ちてしまいそうです(実際にそうなった人がいます)。こういった緊張、特に道具を扱う時の緊張は、普段の生活でもおおいに役立てたいものです(と思いつつもなかなかできません)。
薄茶点前では、帛紗で蝉を作って飾りました。それをしないときは、柄杓と蓋置きを飾ります。この区別ですが、水差しの中の水が少ない時は、水次薬缶で水を入れますが、それをする時は蓋の上が寂しいので蝉を飾ります。このあたりは臨機応変に対応しないといけないようです。いつも思う事なのですが、帛紗はその場その場の役割に応じて変幻自在に姿を変えることができるマルチな働き手です。私も帛紗のような人間になりたいものです。