戦時中の茶の湯 2001年8月 3日 00:00 投稿
8月の稽古は「略盆」と「茶箱」です。今日は「略盆」の稽古をしてきました。この点前は初めてという新人の人がいまして、かなり戸惑いながらやっていました。先生によってはこの点前から入る人もいるようですが(手軽にできる、道具は簡単なもので済むなどの理由で)、基本に立ち返ってみれば、やはりこの点前も運びの点前の応用と言う事になると思います。
表千家の略盆は13代家元「即中斉」によって考案されたという事です。戦中戦後の殺伐した時局であっても、茶の心を忘れずに精神性豊かな日々を送っていこうという主旨で考案されたという話を聞きました。戦後の物のない頃は、懐紙を洗って何度も使ったそうです。
略盆は8月の点前ではありませんが、この時期、やはり感慨深いものがあります。