悦子庵 点前勝手徒然帖

　お茶事後、最初のお稽古でした。気分的にはいつもと同じなのですが、日頃のお稽古では味わえ無い事を経験したおかげで緊張感が違います。これからは、できるだけ自分の手で道具をセッティングできるようにしないとね。

　今日の棚は白木の「三木町棚」。棚の上部に引き出しがついたちょっと小意気な奴です。こんな棚ですが結構わがままを言ってくれるのです。引き出しの中は空にしてはいけないので、必ず茶器を入れておかなければいけないとか。この棚は4代「江岑（こうしん）」が好んだ棚なので「江岑棚」とも呼ばれています。

　棚を飾る時の注意なのですが、半畳の畳みの真ん中にくるように飾り付けますがちょっとした注意があります。客付けはかならず「奇数」（これは畳みの目を数えます）。ですから小さい棚の場合はだいたい17目くらいにします（ただし、畳みの縁は含めない事）。点前畳みからは16目くらいが妥当なところでしょうか。お茶の世界は陰陽道に因ったところが多く、片方が奇数ならば、もう片方は偶数、と裏表をはっきりさせる部分が多いです。