「馬齢」の蓋置き 1999年2月 6日 00:00 投稿
長板に皆具と飾り火箸でお手前をしたきました。例のごとくなのですが、火箸の扱いを忘れてしまい右往左往している自分に半ばあきれながらの稽古でした。
このお点前の特徴は座り火箸・立ち火箸が重要です。今日はお薄でウォーミングアップしてきました。蓋置きは「駅鈴」を使ういましたが、これは冬のみに使われる道具です。土鈴と同じに焼き物の鈴ですが、なんで音の鳴る道具をと思われるかもしれませんね。かつて車も汽車もない時代は馬車が輸送手段の一つでした。その馬に付けたのがこの「駅鈴」だったそうです。吹雪が吹き荒れる中、この音が響いてくると生き物の暖かさを感じたのでしょうか。かつての日本人の生活を象徴させるような道具が、茶の湯の世界にはたくさん残っていますが、これもその一つです。