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お茶の世界での「位」について 1997年3月 8日 00:00 投稿

 先週に続いて「長板」のお点前でしたが、今日は蓋置きに「火舎(ほや)香炉」を使ったお点前になりました。これは日頃使う蓋置きとは、また、違った所作になります。なぜ、そうなるかとと言う理由ですが、図を見て頂くとこの蓋置きには蓋があることがわかると思います。この蓋を釜の蓋の扱いの直前直後に扱うことになります。ということは釜の蓋を置く直前に蓋を裏返し、釜に蓋をしたらまたすぐに蓋を元に戻します(もっと面倒な事に蓋を裏返す時は左から右、もとに戻す時はその逆ということになります)蓋に泣かされっぱななしのお稽古でした。

 今日、初めて知ったことなのですが、長板を使ったお点前は位が高いのだそうです。茶道は階級の世界と言ってもよいと思いますが、それは私達が考える階級制とはちょっと違います。たとえばお濃茶とお薄では、濃茶は位が高くなります。ですから、お点前の最中の会話は亭主と正客だけが許されますし、お道具も、遊びのあるものは使いません。その点お薄は道具の類も華やかですし、お点前も遊び心がはいってきます。道具に
も位がありますが、特に位のあるものは「唐物」と呼ばれています。そしてお菓子にも位があるのです。一番位が高いお菓子、それは「練り切り」だそうです。理由はとても単純なことです。お茶の席で「食べやすい」からだそうです。確かに楊枝でスッーと切れますし、食べる時に音もしません。そしてなんと言ってもあの独特の甘みはお濃茶にぴったりです。
 来週のお点前は、この季節ならではの道具をまた使います。ただし、これは茶の湯を知っているから「なるほど」とうなずける道具です。お楽しみに。

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