初午茶碗 1997年2月 8日 00:00 投稿
小春日和の週末。稽古に通う道すがらに鼻をつく、ほのかな梅の香り。見上げると梅がぼちぼちと咲き始めています。着実に春はそこまで来ています。
今日のお点前は、またまた、年に一度しか見ない(使わない)「初午茶碗」です。この茶碗、高台の部分がワイングラスの足のように背が高く、ちょうど、ドイツ製のごっつい形のワイングラスを2周りばかり大きくしたような形をしています。筒茶碗よりも扱いは楽ですがやはり日頃と違う茶碗を使うのは緊張します。この茶碗の特徴は「宝珠」の絵と足の部分に同じ様な模様がすかしで入っています。初午と茶の湯の関係よりも、季節の減り張りを感じる為の道具のような気がします。私はワインを頂くような感じがして同じお茶でも違った飲物のように思えて、このような変わった道具は好きですね。
今年始めて「濃茶」に挑戦しました。袱紗さばき、茶入れの扱い方などはお薄のお点前とはまた違った風情があります。濃茶は点てるのではなく「練る」という形容がぴったりです。私はこの香りが大好きです。あの香ばしい香りを嗅ぐと「お茶をやっていてよかったな」と思うのでした。ところで、お茶のできは?「結構なお服加減」ということでした(これはお世辞ではありません)しかし、今もって襖の開け閉めは修得できていません。
他の方々は炭点前の中の「炭所望」をされていました。茶の湯は覚えることが多くて大変です。