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和菓子の日 1997年6月23日 20:11 投稿

 6月16日はなんの日でしょうか、と言われても祝日になっていないので皆さんはきっと???でしょう。答えは「和菓子の日」です。今は廃れていますが、陰暦のこの日に餅や菓子を食べ、災いを除く嘉祥(かじょう)の祝いがあったことからきています。由来は諸説ありそうですが、一説によると仁明天皇の時代、朝廷に白亀が献上されたことを祝って嘉祥と改元された848年の6月16日、群臣に16の数に因んだ食物を贈ったことに始まると「和漢三才図会(わかんさんさいずえ)」には記してあります。

 この儀式が宮中や武家の間、そして民間にも浸透していくのは、室町時代から江戸時代にかけてのこと。特に武家の間では宋銭の嘉祥通宝の「嘉通」が「勝つ」に通じることから、嘉祥通宝16枚で菓子を求めたり、主君から下賜された嘉祥米で菓子と交換したりしたそうです。民間でも、16に因んだ個数の菓子を食べたり、16文に相当する餅や菓子を食べる風習があったそうです。

 現在はこの日に和菓子キャンペーンが催され、嘉祥饅頭や嘉祥菓子が売り出されます。ところで全国和菓子協会のマークをご存じですか?和菓子屋さんの包装紙でたまに見かけることがありますが、この日に売り出されるお饅頭の頭にも同じマークが焼印されています。右のマークがそれです。

 尚、数字に因む嘉祥菓子に近い行事食として、庚申に供えた七色菓子、百味菓子、有卦の菓子があります。ともに、江戸時代にさかんに行われたもので、今は廃れています。民間伝承に由来するこのような行事こそ、忙しいこの現代社会に休息の時をもたらしてくれるとのではないしょうか?

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