4月のお菓子 1997年3月24日 00:18 投稿
私の先生がお茶を習いたいと思った理由が「おいしいお菓子が食べれる」だそうです。そんな理由で「茶道」の門を叩いた方も多いと聞いています。お茶をいただく前になぜ菓子を食べるかの理由はおいおい説明するとして、しばらくは季節ごとのお菓子の紹介をしていきたいと思います。
四月といえばやはり「桜餅」。最近、この「桜餅」のことで夫とちょっとした口論になりました。関東の桜餅と関西のそれとは違うということが原因だったのですが、いくら説明してもわかってくれませんでした。ブツをみて理解してくれましたが、お菓子も地方によって変わってくるんだなとちょっと勉強になりました。
「長命寺桜餅」は東京名物。私の思う桜餅はこれでした。
夫の思っている桜餅
私の思っていた「桜餅」は桃色の皮を薄くクレープのように焼いたものに餡を包み、それを塩漬けした桜の葉で巻いたもの。長命桜餅の皮の色は白、それを2枚の葉で包むのが特徴です。夫の思う桜餅は餡を桃色の道明寺粉で包み丸くしたものに桜の葉を巻いたもの。私はそのようなお菓子は「椿餅」だと考えていました。
お稽古でいただいた桜をかたどった菓子。餡は白餡でした。
花見といえばやはり「花見団子」先生宅のご近所で買い求めました。
野点に使えわれるお菓子に「金平糖」があります。これはイスパニアの菓子として長崎から伝わり、3・4月のお点前の菓子として登場してくれます。
利休がお好んだお菓子に「ふのやき」があります。これは私が考える桜餅に作り方が似ています。小麦粉を水で溶いて薄く焼き、その当時は味噌を巻いた、大変素朴な菓子です。現在は味噌に変わって餡が使われています。当時、砂糖は大変貴重なものだった為、茶席の菓子も素朴なものが多かったようです。そんな話も毎回登場させたいと思っています。