丸かぶり寿司 2007年2月 3日 23:48 投稿
立春の前日は節分。節分と言えば『豆まき』だと関東人の私は思っていましたが、関西人といっしょに暮らすようになって〈丸かぶり寿司〉の存在を初めて知ったのは12年ほど前ですが、今は、その行事を止めてしまいました。
今を遡ること8年前以前には、その年の恵方を向いて巻き寿司を黙々と頬張っていました。お茶も飲まず、一言もしゃべらず、夫婦で同じ方向を見て巻き寿司を食べる姿を想像するだけで、笑いが込み上げてきます。が、8年前の2月3日はことさらにそのシーンを思い起こすことができますが、笑うことはできません。私たちの足下には猫2匹が寄り添っていたことを、今でも鮮明に思い出すことができます。その年の1999年、不幸が2件も重なってしまうなどとは、思いもよりませんでした…。
それ以後、我が家では〈丸かぶり寿司〉の慣習は取りやめにしました。
その風習は関西地方限定だったようですが、今では日本全国に普及しスーパーマーケット・コンビニ・デパ地下等で「恵方寿司の予約承り」の掲示を見かけるようになりましたが、昨日、バスに乗車中、ケーキ屋さんの前を通り過ぎると「恵方ロール」なる文字が飛び込んできました。バスから飛び降りて「それ」を確認することはできないので、帰宅後、早速インターネットで検索をしてみたところ、わんさかとヒットしてくれました。ようするにロールケーキのような代物ですが、中には、巻き寿司そっくりなロールケーキもありました(チョコレートがコーティングしてあります)。お茶も飲まずに、何もしゃべらずに、生クリーム+チョコレートがたっぷり詰まった恵方ロールを一人で1本食べれる人ははたして存在するのでしょうか…。
諸外国の慣習や行事はもちろんのこと、日本のそれらも消費者に様々な形で提供する企業の商品開発の企画力には感心していますが、ここ最近の菓子業界の不祥事にも思いを馳せてしまうのでした。件の企業も「恵方ロール」販売の予定はあったのかしら?